会計処理規程
(趣旨)
第1条 この規程は、本会の事業活動を合理的かつ適正に遂行するため、会計処理に関する事項を正確迅速に処理して、本会の経営状況を明らかにすることを目的とする。
(適用範囲)
第2条 この規程の適用範囲は、定款、定款施行規則および会費規程に定めるもののほか、本規程の定めるところによる。
(事業年度)
第3条 本会の事業年度は、定款の定めるところにしたがい、毎年4月1日から翌年3月31日までとする。
(会計区分)
第4条 本法人の会計区分は、公益目的事業、収益事業およびその他事業、その他事業および法人会計とする。
2 なお、当分の間、資金収支予算書(第17条第3項資金収支予算書をいう。以下同じ)および資金収支計算書(第49条第5号資金収支計算書をいう。以下同じ)を作成することとする。
3 事業遂行上必要があるときは、総会の決議により特別会計を設けることができる。
(帳簿種類の保存および処分)
第5条 会計に関する帳簿、伝票および書類の保存期間は、次のとおりとする。
(2)会計帳簿・仕訳伝票 10年
(3)証憑書類 10年
(4)その他の書類 5年
2 前項の保存期間は、決算に関する定期理事会終結のときから起算する。
3 保存期間経過後の帳簿および書類の廃棄については、あらかじめ理事会の承認を得なればならない。
(規程外事項)
第6条 この規程の定めない事項については、理事会の承認を得てこれを行うものとする。
(勘定科目)
第7条 勘定科目は、これを貸借対照表勘定科目、正味財産増減計算勘定科目および収支計算書勘定科目に区分してこれを設けるものとする。
2 特別会計を設ける場合には、その目的に応じて前項と同様に、貸借対照表勘定科目、正味財産増減計算勘定科目および収支計算書勘定科目に区分してこれを設けるものとする。
(帳簿組織)
第8条 会計帳簿は、これは主要簿および補助簿とし、次のとおりとし、会計区分毎に作成するものとする。
(1)主 要 簿
2 総勘定元帳(一般元帳および資金元帳)
(2)補 助 簿
2 預金出納帳
3 資産負債内訳帳
4 固定資産台帳
5 基金財産台帳
6 特定資産台帳
7 会費台帳
8 指定正味財産台帳
9 その他必要な勘定補助簿
2 仕訳帳は、会計伝票あるいはそれに準ずる資料をもって、これに代える。
3 補助簿は、これを必要とする勘定科目について備え、会計伝票ならびに総勘定元帳と有機的関連のもとに作成しなければならない。
(会計伝票の発行)
第9条 会計伝票あるいはそれに準ずる資料は、その取引が正当であり、計算が正確であることを証する証憑書類にもとづいて発行しなければならない。
(記 帳)
第10条 総勘定元帳は、会計伝票またはそれに準ずる資料に基づいて記帳しなければならない。
(会計伝票・会計帳簿の処理要領)
第11条 会計伝票および会計帳簿は、取引の内容を整然かつ明瞭に記入し、整理しなければならない。
(帳簿の照合)
第12条 会計担当理事は、毎月末日における補助簿の金額を、総勘定元帳の関係口座の金額と照合しなければならない。
(帳簿の更新)
第13条 帳簿は原則として会計年度毎に更新する。ただし、固定資産台帳などはこの限りではない。
(予算の目的)
第14条 予算は、各事業年度の事業計画を明確な数値をもって表示し、事業の円滑な運営を目的として収支の合理的規制を行うものである。
(予算期間)
第15条 予算期間は、第3条に定める事業年度と同じとする。ただし、長期計画を必要とするものについては、長期の予算期間を定めることができる。この場合、各会計年度ごとに細分しなければならない。
(予算の基本方針)
第16条 予算の基本方針は、理事会がこれを決定する。
(予算書の作成および成立)
第17条 収支予算書は、事業計画に基づき毎会計年度開始前に会長が作成し、理事会の承認を得て確定する。
2 収支予算書は、正味財産増減計算書に準ずる様式及び資金収支予算書をもって作成する。
3 資金収支予算書とは、「公益法人会計における内部管理事項について」(平成17年3月23日公益法人等の指導監督等に関する関係省庁連絡会議幹事会申合せ)における収支予算書で、事業活動収支の部、投資活動収支の部及び財務活動収支の部に区分したものをいう。
(予算の執行)
第18条 理事は成立した予算のうち、所管事項に対し、適正な執行に努めなければならない。
2 会長は予算執行の全般について適正な管理をしなければならない。
3 予算に定められた金額は、原則として定められた目的以外に使用し、または流用してはならない。ただし、やむをえない事由により各項の流用を必要とするときは、会計担当理事を経て理事会の承認を得るものとする。
4 一般会計と特別会計との間の資金流用については、特別会計に拠出される資金は特別な目的のためのものであり、そのような資金を、使途に比較的制限がない一般会計へ資金流用することは、拠出の目的を逸脱するため、前項によってもこれを認めない。
(予算の補正)
第19条 会長は、やむを得ない理由により、資金収支予算の補正を必要とするときは、補正予算を編成して理事会に提出し、その承認を得なければならない。
(予算実績の検討)
第20条 理事は、常に担当部門の実績を把握し、予算対比して成果の検討を行わなければならない。
(金銭の意義)
第21条 この規程で金銭とは、現金および預金をいい、現金とは通貨のほか手許にある小切手、郵便為替証書、郵便振替払出証書、支払通知書および期限の到来した会社債の利札などをいう。
2 有価証券および手形は、金銭に準ずるものとして取扱う。
(会計担当者)
第22条 理事は、担当する部門の金銭の保管および出納を取扱わせるため、各部門に会計担当者を定めるものとする。
2 各部門の会計担当者は、最善の注意をもって、金銭出納の事務にあたるものとする。
(領収証の発行)
第23条 金銭の収納のうち、本会外部の入金先に対しては、所定様式の領収証を発行する。
2 前項の領収証発行は、会計担当者が行う。
3 入金先の要求その他の事由により、第1項の所定の領収証用紙によらない領収証を発行する必要があるときは、当該担当理事の承認を得てこれを行う。
4 振込入金の場合は、領収証を発行しないことを、相手方との契約により定めることができる。
(会費・負担金の徴収事務)
第24条 会費及び負担金の徴収は、郵便振替または銀行振込によるものとする。
2 会計区分毎に郵便口座並びに銀行口座を設けるものとし、各口座に会費及び負担金の振込を行うことにより、会費等の徴収を行うものとする。
(支払事務)
第25条 金銭の支払いは、最終支払先よりの請求書もしくはその他の証憑書類にもとづき、会計担当者は、これを責任をもって行うものとする。
2 支払いは、現金または銀行振込によるものとする。
(支払期日)
第26条 金銭の支払いは、毎月末とする。ただし、随時払いの必要あるものおよび契約による定期払いのものについてはこの限りではない。
(領収証の徴収)
第27条 金銭の支払いについては、領収証を徴収しなければならない。
2 総合振込方法により金銭の支払いを行うときは、取扱銀行の振込証明をもって支払先の領収証に代えることができる。
3 領収証の徴収が困難なものについては、各委員の支払証明書をもってこれに代えることができる。
(手持現金)
第28条 会計担当者は、日々の現金支払いにあてるため手持現金をおくことができる。
2 手持現金の保有限度額は20万円以内とし、その受払いおよび保管は会計担当者がこれに当たる。
(有高の照合)
第29条 会計担当者は、現金については日々の現金出納終了後、現金有高票を作成し、かつ現金出納帳と照合を行うものとする。
2 銀行預金については、毎月末に預金残高と帳簿を照合して、差額を明確にして担当理事を経て会計担当理事に提出する。
(現金の過不足)
第30条 現金に過不足が生じた場合は、会計担当者は遅滞なく会計担当理事に報告をするものとする。
(金融機関との取引)
第31条 銀行その他の金融機関との取引を開始または廃止するときは、理事会の承認を得なければならない。
2 金融機関との取引は会長名をもって行う。ただし、会長が理事に委任したときは、その受託者名をもって行う。
(有価証券の取得および処分)
第32条 有価証券の取得および処分については、総会の承認を得なければならない。ただし、支払資金の一時的運用のために定期預金に代えて、割引債券等元本の確実な有価証券の取得および処分を行う場合は理事会の承認を得なければならない。
2 証券会社との取引を開始または廃止するときは、前条の規定を準用する。
(有価証券の評価)
第33条 有価証券に付する価額は、その取得額とする。ただし、時価が取得価額より著しく下落しかつ回復不能と認められたときは、時価により評価する。
2 有価証券の取得価額、購入原価に購入手数料を加算した額とする。
(資金の借入れ)
第34条 資金の借入れについては、総会の承認を得なければならない。
(資金の貸付)
第35条 資金の貸付については、総会の承認を得なければならない。
(臨時措置)
第36条 この章に定めのない金銭会計上の措置については、理事会の指示によりこれを行うものとする。
(資金計画)
第37条 金銭資金会計を円滑に行うため、会計担当者は長期及び短期の資金計画を立てなければならない。
(固定資産の範囲)
第38条 この規程において、固定資産とは次の各号をいい、基本財産、特定資産およびのその他固定資産に区別する。
理事会が基本財産とすることを決議した財産
(2)特定資産
減価償却引当資産(ただし、基本財産とされたものは除く)
特定費用準備資金および特定の資産の取得又は改良に充てるために保有する資金
その他会長が必要と認めた資産
(3)その他固定資産
基本財産及び特定資産以外の資産で、耐用年数が1年以上で、かつ、取得価格が10万円以上の資産
(固定資産の取得価格)
第39条 固定資産の取得価格は、次の各号による。
(2) 自己建設または製作により取得した資産は、建物または製作に要した費用の額
(3) 交換により取得した資産は、交換に対して提供した資産の帳簿価額
(4) 贈与により取得した資産は、その資産の取得時の公正な評価額
(固定資産の購入)
第40条 固定資産の購入は、稟議書に見積書を添付して、事前に起案者から会計担当理事に提出しなければならない。
2 前項の稟議書については、会長の決裁を受けなければならない。ただし、10万円未満の備品等の購入については、上記の手続を省略して担当業務責任者に委任するものとする。
(有形固定資産の改良と修繕)
第41条 有形固定資産の性能を向上し、または耐用年数を延長するために要した金額は、これをその資産の価額に加算するものとする。
2 有形固定資産の原状に回復するために要した金額は修繕費とする。
(固定資産の管理)
第42条 固定資産の管理責任者は、固定資産台帳を設けて、固定資産の保全状況および移動について所要の記録を行い、固定資産を管理しなければならない。
2 有形固定資産に移動および毀損、滅失があった場合は、固定資産の管理責任者は、会計担当理事に通知し帳簿の整備を行わなければならない。
3 固定資産の管理責任者は、会計担当理事が任命する。
(固定資産の登記・付保)
第43条 不動産登記を必要とする固定資産は、取得後遅滞なく登記をしなければならない。また、火災当等により損害を受けるおそれのある固定資産については、適正な価額の損害保険を伏さなければならない。
(固定資産の売却、担保の提供)
第44条 固定資産を売却するときは、固定資産の管理責任者は、稟議書に売却先、売却見込代金、その他必要事項を記載の上、会長の決裁を受けなければならない。
2 固定資産を借入金等の担保に供する場合は、前項の定めに準ずるものとする。
(減価償却)
第45条 固定資産の減価償却については、毎会計年度末に下記の各号に掲げる資産区分に応じ当該各号に定める方法によりこれを行う。なお、それぞれの償却方法は税法の規定にしたがうものとする。
(2)建物以外の固定資産 定率法
(3)無形固定資産 定額法
(4)リース資産 リース期間定額法
2 毎会計年度末に行われた減価償却費は、直接法により処理するものとする。
3 減価償却資産の耐用年数は、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」(昭和40年大蔵省令第15号)に定めるところによる。
(現物の照合)
第46条 固定資産の管理責任者は、常に良好な状態において管理し、各会計年度1回以上は、固定産台帳と現物を照合し、差異がある場合は、所定の手続を経て帳簿の整備を行わなければならない。
(決算の目的)
第47条 決算は、会計記録を整理し、当該期間の損益および収支を計算するとともに、年度末の財政状態を明らかにすることを目的とする。
(決算の種類)
第48条 決算は、原則として第3条に規定する会計年度を期間とする年度末決算のみとする。ただし、必要に応じて、毎月1日からその月の末日までを期間とする、月次決算を行うこともできる。
(財務諸表等の作成)
第49条 会計担当理事は、年度決算に必要な手続を行い、次に掲げる財務諸表等を作成し、理事会に報告しなければならない。
2.正味財産増減計算書
3.貸借対照表及び正味財産増減計算書の付属明細書
4.財産目録
5.資金収支計算書(「公益法人会計における内部管理事項について」(平成17年3月23日公益法人等の指導監督等に関する関係省庁連絡会議幹事会申合せ)で、事業活動収支の部、投資活動収支の部及び財務活動収支の部に区分した収支計算書をいう。)
(財務諸表等の確定と提出)
第50条 会長は、前条の財務諸表等について、監事の監査報告書を添付して理事会へ提出し、承認を得た後、総会の承認を受けて決算を確定する。
(規程の改廃)
第51条 この規程の改廃は、総会の議決を経なければならない。
附則
2.この規程は平成26年2月13日から施行する。
3.この規程は平成28年2月25日から施行する。