治療をするうえで、健康な歯を抜くこともあると聞きましたが、それはなぜですか?|矯正期間の開始・治療方法(成長期):よくある質問・何でも相談室:矯正歯科治療のお話|質の高い矯正治療と安心の提供に努める矯正歯科専門の開業医団体「日本臨床矯正歯科医会」

治療をするうえで、健康な歯を抜くこともあると聞きましたが、それはなぜですか?

よくある質問と相談室

2.治療の開始時期・治療方法

Q. 治療をするうえで、健康な歯を抜くこともあると聞きましたが、それはなぜですか?
A. 抜歯は、歯並びと咬み合わせ、横顔の改善のために行われる場合があります。


 矯正歯科治療における治療方針は、歯を抜かない方法、歯を抜く方法、外科的にあごの位置を変える手術を伴う方法のいずれかが選択されます。全ての矯正歯科医は、出来れば歯を抜かずに、手術をせずに良好な治療を提供したいと考えています。しかし、あごの大きさ、歯の大きさ、上下あごの位置関係、口元は患者さんによって条件が異なります。そのため、それぞれの患者さんに適した治療方針を選択することになります。

 その中で、歯を抜かなければならない条件は主に3つとなります。


(1)歯とあごの大きさのアンバランス
  (歯が大きい、あごが小さいなど)
 ある程度は、あごの大きさを拡大したり、歯列を拡大することで対応しますが、大きさのアンバランスが限度を超える場合には抜歯することで、歯を並べるスペースをつくる必要があります。


(2)咬み合わせのズレ
 著しい骨格のズレは、手術による外科的な改善を必要としますが、多くの症例では歯を抜いたスペースを利用し、咬み合わせのズレを改善します。


(3)横顔(口元が出ている。口が閉じにくいなど)
 口元は、歯の位置に連動します。横から見たときに口元が前に出ている、また、そのために口が閉じにくい場合などは、抜歯により歯を後方へ移動し、口元を改善します。

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