セカンドオピニオンとは?|本会の矯正歯科治療に関する考え方:矯正歯科治療のお話|質の高い矯正治療と安心の提供に努める矯正歯科専門の開業医団体「日本臨床矯正歯科医会」

セカンドオピニオンとは?

セカンドオピニオンとは?

「セカンドオピニオン」とは、治療開始前、治療中に、しっかりとした検査診断に基づいて担当医から提示された診断や治療方針に対し、他の判断や選択肢がないのかどうか、違う医療機関の歯科医師に「第2の」意見を聞くことです。

矯正歯科治療についての相談を、治療開始前に検査・診断をうけずに、複数の歯科医師に相談すること、過去の治療の内容や結果についての相談などは本来のセカンドオピニオンではありません。通常の矯正歯科相談になります。

矯正歯科治療の技術や装置が進歩してさまざまな治療法が生まれています。また、矯正歯科治療は非常に専門性の高い治療であります。矯正歯科治療の治療方針・治療内容はバリエーションが多く、診療ガイドラインが確立されていない部分があります。また、治療の最終ゴールの設定(症例の仕上がり)が歯科医師により差があることもあります。その結果、歯科医師や診療所によってあなたの治療に対する考え方や技術もしくは診療サービスの質に差があることも考えられます。

また、矯正歯科治療は始まってから治療方針等を変更するのは簡単な作業ではありません。矯正歯科治療は患者さんと歯科医師の二人三脚で進めていくべきものです。治療開始後は歯科医師を信頼し、話し合いをしながら治療を進めていきましょう。

 

本会診療所でセカンドオピニオンを受けたい方

A. 治療段階による違い

1.矯正歯科治療の検査・診断前の段階

検査・診断を受ける前であれば、矯正歯科治療の相談をした歯科医師に、複数の 歯科医師に相談することを伝える必要はありません。複数の歯科医師に相談し、意見 を聞き最善の方法および矯正歯科医をお選びください。
(これはセカンドオピニオンで はありません)

2.検査診断を受けて治療開始前および治療中の段階:セカンドオピニオンの流れ

1)検査・診断を受けた歯科医師(前医)にセカンドオピニオンを受けたい旨伝える
2)前医から紹介状および資料(初診時および治療経過:模型、口腔内写真、顔面写真、セファロ、パノラマなど)を受けとる(資料作成費用:10,000円から30,000円ほど)
3)セカンドオピニオンを受けたい歯科医師(後医)に連絡をとり、資料を持参する(セカンドオピニオン費用:10,000円から30,000円ほど)
4)資料をもとに、後医から治療に対する考え(意見)を伺い、文書を受け取り前医に報告する
5)必ず元の医療機関へお戻りいただきます
6)前医とご相談の結果、他院での診療をご希望の場合は改めて、前医からの紹介状をいただき、転医の手続きが必要となります。
7)転医を行う場合(病院を変える場合)は今後の治療費の問題がございますので、費用についてもご相談ください。

*患者さんご本人への相談を原則としますが、やむを得ぬ事情により患者さんご本人が来院出来ない場合は、ご家族も対象とします。その際は、ご本人の委任状が必要です。

3.矯正歯科治療後の段階

矯正歯科治療終了後で過去に行われた治療について、別の歯科医師に相談することは、本来のセカンドオピニオンではありません。

 

B.セカンドオピニオンの料金

・健康保険は適応されません(自費診療の扱いになります)
・相談は時間を決めて行い、その料金には歯科医師への報告文書作成時間も含まれます
・セカンドオピニオンのための資料を作成する場合も、セカンドオピニオンを受け、報告書を作成する場合もそれぞれに通常10,000円から30,000円ほどかかります。
(詳細は、直接担当医に確認ください)

 

C.セカンドオピニオンを受ける診療所

公益社団法人日本臨床矯正歯科医会 会員診療所
https://www.jpao.jp/search

を推奨いたします。
ただし、セカンドオピニオンを受け付けていない診療所もありますので、ご確認ください。

 

D.セカンドオピニオンをお受けできない場合

1)患者さん本人以外からの相談の場合
2)患者さんご本人以外の方で、患者さん本人からの委任状をご持参頂けない場合
3)最初から転院を希望されている場合
4)患者さん本人が、死亡されている場合
5)主治医に対する不満、医療事故・医療過誤及び訴訟に発展する可能性が危惧される相談の場合

 

本会診療所で診断・治療を受け、他診療所でセカンドオピニオンを受けたい方

本会診療所で検査・診断・治療を受け、他診療所でセカンドオピニオンを希望される場合は、紹介状および資料(初診時及び資料経過:模型、口腔内写真、顔面写真、セファロ、パノラマなど)をお渡しします。

セカンドオピニオンをお受けになった診療所から必ず、報告書を頂いてきて下さい。