- 永久歯が6本足りない先天性欠如で、6歳の頃から矯正歯科に通っているという川田さん。ブレースが取れた今も、年に3回は矯正歯科で歯のチェックを受けるという彼女に、これまでの治療と歯並びの大切さについてうかがいました。
矯正歯科で先天性欠如が発覚
もともと私の母が、大人になってから矯正治療を受けたんです。それで私の乳歯の生え方がおかしいことが気になったようで、小学校にあがってすぐに矯正歯科に連れて行かれました。エックス線写真で調べてもらったところ、上の左側1番(中切歯)と下の左側3番(犬歯)、そして上下の両側5番(第2小臼歯)の永久歯、計6本の永久歯がない状態でした。それがわかってからは3ヵ月に一度くらいのペースで矯正歯科に通って、歯の生えかわりの状態などをチェックしてもらっていましたね。
よく歯医者さんに行くのを怖がる人がいますけど、私の場合は、矯正歯科で痛い思いをすることはなかったので、歯科医院=コワイという感覚がまったくなくて(笑)。いつも習い事に行くような気分で通っていました。
二十歳まで乳歯を残すのが目標
実際に、矯正治療(第1期)が始まったのは、小学3年になってから。最初は、内側に引っ込んだ歯を表に出すために「リンガルアーチ」という装置を歯の裏側につけました。慣れるまでは痛みも少し気になりましたが、そういうときは先生がやさしく声をかけてくださったり、矯正治療の経験者である母が、やわらかい食事を用意してくれたのでなんとか乗り切ることができました。
当時は永久歯が生え揃わないせいで歯と歯の間に隙間があって、むし歯もちょっとありました。でも、矯正治療を始めて、しっかり歯を磨くようになってからは、むし歯はゼロ。矯正歯科の先生から「今残っている乳歯を二十歳まで残そうね」とよくいわれていたので、自分でも自然に乳歯を大事にしなきゃ、という気持ちになったんだと思います。
目標達成した今の思い
第1期の治療が終わったのは中学2年のときです。その後、14歳から上の左側1番と下の左側3番の乳歯を入れた状態で第2期の矯正治療を始めて、5年前にそれも終わりました。今は夜寝るときにだけリテーナー(動かした歯を保つ装置)を使っています。
2本の乳歯は、21歳になった今も、まだ残っているんですよ。この2本の乳歯をできるだけ長持ちさせたいですね。乳歯は永久歯より小さくて弱いので、歯磨きするときも、できるだけやさしく、でもきちんと磨くようにしています。食事をするときも、乳歯に負担がかからないように気をつけていますよ。
将来、乳歯がいよいよダメになりそうになったら、矯正歯科の先生と相談して、そのときの自分にいちばんいい治療法を選ぶつもりです。私の場合、健康保険の適用前から治療していたので、これまでにかかった費用は大きいと思いますが、その分、これからも自分の歯に意識を向け、大切にしていきたいと思っています。
余談ですが、大学を卒業したら小学校の先生になるつもりです。目標は、熱くて、子どもに頼られる先生(笑)。仕事を通して、子どもに歯の健康について伝えていきたいと思っています。
●現在の歯並び