育成医療制度
身体に障害のある児童に対する治療費の健保の自己負担分を国や地方自治体が補助する制度です。
[内容]
- 適用となる年齢は18歳未満の児童
- 口唇、口蓋裂の手術を行った時の医療費の健康保険の対象分と歯科矯正治療に対して適用
- 自治体から指定される徴収金(自己負担分)は患者の家庭の所得状況によって異なる
- 育成医療は指定医療機関のみで受けられる
更生医療制度
身体障害者福祉法第19条による制度で、内容は育成医療とほぼ同じです。
更生医療制度の対象者は、身体障害者手帳を持っている18歳以上の人です。
更生・育成医療の給付について
給付対象は、口唇、口蓋裂に起因した音声・言語機能障害を伴うものであって、鼻咽腔閉鎖機能不全に対する手術以外に歯科矯正が必要なものであること
「歯科矯正に関する医療」を担当する医療機関における、給付の範囲は、口唇、口蓋裂に起因した音声・言語機能障害の改善に関する医療に限られます。
更生・育成医療機関の指定
更生(育成)医療を行うために必要な設備および体制を有していることや、それぞれの医療の種類における専門科目について、適切な医療機関における研究従事年数が(歯科では)5年以上であること、さらに、歯科矯正に関する医療を担当する歯科医師の要件として、研究態様と口蓋裂の歯科矯正の臨床内容とに関連が認められること、歯科矯正を標榜していることならびに関係学会(日本矯正歯科学会および日本口蓋裂学会)に加入していることが挙げられます。
顎口腔機能診断施設での歯科矯正
厚生大臣が定める施設基準に適合している都道府県知事が認める保険医療機関において行う顎変形症(顎の離断等の手術を必要とするものに限る)の手術前後における療養又は特定承認保険医療機関において行う「保険医療機関及び保険医療担当規則第5条の2の第2項」に規定する厚生大臣の承認を受けた療養について行う歯科矯正に適用されるもの
[施設基準]
- 身体障害者福祉法第19条の2第1項の規定により厚生大臣又は都道府県知事が指定した医療機関である。但し、更生医療として歯科矯正に関する医療を担当しているものに限る。
- 当該療養を行うために必要な次に掲げる基準、(1)下顎運動検査又は舌接触運動検査のいずれか一方と咀嚼筋筋電図検査が行える機器を備えている、(2)専任の常勤歯科医師及び専従する常勤看護婦または歯科衛生士がそれぞれ1名以上勤務している、を満たしている。
- 当該療養につき口腔に関する医療を担当する診療科または別の保険医療機関と歯科矯正に関する医療を担当する診療科との間の連携体制が整備されている
日本矯正歯科学会の認定医制度
日本矯正歯科学会の認定制度は、矯正歯科医療の水準を維持し向上を図ることにより、国民に適切な医療を提供するために創設されました。そのため学会は、矯正治療に関して適切かつ充分な学識と経験を有するものを「学会の認定医」としています。
http://www.jos.gr.jp/