矯正歯科の待合室などに貼られた、
この作品募集のポスターに、
見覚えのある人もいるのでは?
もうご存じの方も多いかもしれませんが、「ブレスマ」こと「ブレーススマイルコンテスト」は矯正装置(ブレース)をつけた素敵な笑顔の写真を募集するユニークなフォトコンテストです。
「ブレースをつけた笑顔!?」と驚くなかれ。実は、治療中の多くの患者さんは「日に日に歯並びが整っていくのがうれしくて、ついつい笑顔になる」と語っているのです。「最初は恥ずかしいと思ったブレースが、いつしか自分の身体の一部のように思えてきて、なんだか愛しい…」。患者さんのそんな思いと自然にマッチするこのフォトコンテストは、2005年にスタートして以来、クチコミなどで徐々に広まり、矯正歯科治療中の患者さんに広く知られるようになってきました。
コンテストを主催するのは、社団法人日本臨床矯正歯科医会(以下、矯正歯科医会)。約40年の歴史をもつ矯正歯科専門開業医の団体です。
矯正歯科医会のメンバーと協賛企業は応募期間の終了後、集まったすべての作品とコメントに目を通した上で、1次審査と2次審査を実施。最優秀賞1作品と優秀賞2作品、そして特別賞として東京大会賞1作品を選出しました。
受賞者の皆さんをお招きして表彰式が行われたのは2月7日。
表彰式の会場は、東京・神保町の学術総合センターです。本番の開始時間より約2時間早く集まった受賞者の皆さんは壇上でのリハーサルを済ませた後、少し緊張した面持ちで、会場の前方席で表彰式が始まるのを待ちます。そして12時40分、いよいよ式が始まりました!
第8回目となる今回は、受賞者を表彰する前に、これまでの受賞作品が紹介されました。
生まれたばかりの子どもを胸に抱くお母さんや元気にボートを漕ぐ少女、そして満面の笑みでピースサインをする父娘……。ブレースをつけた笑顔の作品を前にすると、今や世代・性別を問わず、矯正歯科治療が世の中に根付いてきていることを実感します。
なかでも印象的だったのは、第1回目の最優秀賞受賞者である松本奈都子さんが、今回の表彰式のために特別に寄せてくれたコメントでした。
「第8回ブレーススマイルコンテスト」受賞者の皆さま、
おめでとうございます。
私も、第1回で受賞させていただきました。
治療時を振り返ると、痛みに耐えることや歯磨きの手間など、大変なことがありましたが、
今ではあの痛みもすっかり忘れてしまっているくらいです。
治療のおかげで、口もとへの視線も気にならなくなり、
自然な笑顔も出るようになりました。
治療後すぐに、結婚・出産をして、現在は3人目の出産に向けて、とても幸せな毎日を送っています。
現在治療中の方、長い期間大変ですが、
将来の自分の素敵な歯並びと楽しい生活を夢見て、
前向きに頑張ってください。
受賞当時、27歳だった松本さん。雄大な北海道のひまわり畑をバックに、花に負けないくらいの笑顔でみごと最優秀賞を勝ち取った彼女が、治療を終え、笑顔あふれる幸せな家庭を築いていることに改めて感動を覚えました。
次のページでは、いよいよ受賞者の皆さんの表彰の様子をご紹介します!